Program

第二回山国映画祭 プログラム

山国映画祭スカラシップ作品 プレミア上映

第一回山国映画祭でグランプリを受賞した『モンブラントラベラー』監督、菊池路介氏によるほぼ全編山国町ロケで制作される新作長編SFをワールドプレミア上映します。

スプラヒスピル

3/23(日) 14:30~
監督及び関係者登壇あり

監督:菊池路介
出演:重松りさ、松本清良、田中陸、辻陸、齊藤紫乃

村で唯一の牧師、神沢真理(27)は教会への嫌がらせに頭を抱えていた。
日に日に過激になっていく悪戯に耐えきれず、彼女は遂に監視カメラを教会に仕掛ける。
カメラに映ったのは左腕に包帯を巻いた覆面。
彼女は何とか正体を突き止めその自宅へ。

犯人は若い女、亀倉憂那(24)であった。
「キリスト教が嫌い」
憂那の犯行動機は自分勝手なものだ。

すると話し合いの途中真理は異変に気付く。
憂那の胸元に一点の光が当たっている。
光は憂那が移動しても付いてくる。
どうやら山の頂上から射しているよう。

二人は光を辿ることに。
彼女たちが山頂で見たものとは。


菊池 路介
【経歴・受賞】
2020年12月 
短編「兄と妹」制作 / 第3回FFF-S入選
2021年3月 短編「兄の話」制作 / 第4回FFF-S優秀賞、米アカデミー賞公認映画祭SSFF U-25入選
2022年3月 中編「モンブラントラベラー」制作 / 第7回池袋みらい国際映画祭入選、第21回中之島映画祭入選、第1回山国映画祭グランプリ
2022年12月 長編「人間脱出」制作(株式会社フェローズ支援) / k’s シネマにて上映
2023年9月 アニメ「彼女、お借りします」OPEDプロモーション短編制作(Sony Music)
2024年6月 中編「幾何中毒」制作

山国映画祭コンペティション

公募によるインディーズ映画の中から選りすぐった作品を上映します。本年度は山国映画祭コンペティション作品としては6作品が上映され上映後には各作品の関係者による登壇、質疑応答があります。上映作品の中から「山国映画祭グランプリ」と「観客賞」を決定します。

ゴールド

3/22(土) 9:40~
監督登壇あり

2024年/120分/監督:知多良

本作は2人の男女の恋愛の始まりから終わりを描いた映画です。そして恋愛の外で出会った多様な人達を描いた映画です。大切にしているものを傷つけられたり、それなのに誰かを傷つけてしまったり。簡単に誰かを加害者や被害者と決めつけず、1人の人間の中の多様性を描くことで、様々な決めつけを解くことを目指しました。


知多 良
1988年生まれ、東京都出身。ニューシネマワークショップにて映画制作を学ぶ。2023年に監督した短編映画『掘る女』が芦屋国際芸術映画祭 誰カメ部門にてグランプリ受賞。2023年3月には池袋シネマ・ロサにて監督特集を開催する。撮影参加作品には野本梢監督『わたしかもしれない(仮)』がある。

本音と建前は嘘と真実

3/22(土) 14:20~
監督登壇あり

2024年/100分/監督:相馬大輝

コミュニケーションに悩むサエ。人生にも映画みたいに脚本があれば良いなと想像していた。そんなサエの前に「監督」と名乗る男が現れる。監督の演出によって人間関係は良好していくが、次第に本音にまでカットが入るようになる。本音と建前と嘘と真実の間で、もがくサエ。ついには監督を無視して思いのままに話すが……。


相馬 大輝
北海道函館市出身1999年3月25日生まれ。
日本シナリオ作家協会・シナリオ講座初等科修了
某映画ワークショップ修了
こんな映画をよく作ったなと、色んな意味で感慨深いです。
本作は僕に愛を教えてくれた人々と映画へのラブコールです。
「私たちは建前にこそ本音を潜めて、嘘にこそ真実を秘める」

ライフ・イズ・ビューティフル・オッケー

3/22(土) 16:35~
監督登壇あり

2024年/84分/監督:石田忍道

牧原和章は木下家が営む中華料理屋で居候をしながら働いていた。木下家の長女・美和は仕事をせずに未完の物語を書き続けていた。そんな美和に食事を作りながら世話をする牧原だったが、ある出会いをきっかけに牧原と美和の「日常」は少しずつ変化していく。蝉時雨、牧原と木下家は「今」を生きていこうとする。


石田 忍道
1988年、愛知県で誕生。監督した映画『リバーシブル/リバーシブル』でPFFアワード2023の審査員特別賞を受賞。『ライフ・イズ・ビューティフル・オッケー』は第25回TAMA NEW WAVE でグランプリを受賞。 『ひかるの合唱』は2024 年サンダンス・インスティテュート/NHK 賞の NHK推薦作品選出。

姿

3/23(日) 9:30~
監督登壇あり

2024年/57分/監督:橘卓見

演出家を志すナナミは戯曲の執筆に励むため、なけなしの制作資金をはたいて小さな港町のゲストハウスを訪れる。長期滞在している大学院生のリョウと観光客のアリナ、そして宿泊客との距離感が妙に近い、若くて快活なオーナーであるアラシ。互いに初対面の若者たち4人が静かな漁村で過ごす数日間のバカンス映画。


橘 卓見
2000年生まれ、東京大学医学部医学科在学中。免疫学研究に従事する傍ら、写真・映画・メディアアートなどの領域で映像作品を展開。大学に入学してパンデミックが勃発し、その間に映画を浴びるようにして観たことが映画制作に傾倒するきっかけとなった。昨年所属したENBUゼミナール監督コースにて『姿』を制作した。

May and June

3/23(日) 10:27~
監督&プロデューサー登壇あり

2023年/35分/監督:パク チョニョン

スンギルとユンジンは結婚を控えた無名の俳優。二人は短編映画を撮影するプロジェクトに参加することになり、日本の福岡県糸島市のアートスタジオ(Studio KURA)を取材することになる。糸島でいろんな人々に出合い自分たちの将来について悩み始めるのだが。「人生は映画になり、映画は再び人生になる。」


박천현 / Park Cheon-Hyun(パク チョニョン)
東義大学校で映像制作を学び2015年に初の短編『무언가 사라졌다(何が消えた)』を監督し、FIDFF2016に招聘され、その後5本の短編を発表。長編『영화의 거리(映画の街)』(2021)で撮影監督を務めた。

fusion

3/23(日) 12:00~
監督登壇あり

2024年/75分/監督:井上大丈

小説家を夢見る琴音と暮らす水斗。会社員として働き琴音を支える水斗だったが、念願の小説を完成させた琴音は急死してしまう。 唐突すぎる出来事を受け入れられない水斗だったが、琴音の兄である春也から琴音の骨壷を託される。 残酷に回り続ける時間と地球の中で、水斗の中に琴音が消え始めていた。


井上 大丈
1998年生まれ/てんびん座
東京造形大学/映像専攻卒業
在学中から友人と共同で複数の映画を監督
卒業制作「千里の人々」を最後に映像制作会社へ入社。退社を皮切りに自主制作映画を再開。
現在はMV、ショートホラーを作ったりもしつつ、映像編集者として働いております。

佳作上映

第二回山国映画祭コンペティションには惜しくも選出されなかったものの、素晴らしい創意に溢れた佳作7作品を21日(金)特集上映します。監督登壇はありませんが、各作品、見所満載の秀作揃いです

私たちの千秋楽

3/21(金) 11:00~

2024年/56分/監督:山科晃一

とある劇団の演出家・魅子は台本のネタが閃かずに思い悩んでいる。原因を「現実に揺さぶられていないから」と結論付け、恋人関係であり、所属俳優でもある竹内に結婚を申し込んだ。演劇の中で竹内は過去の恋人への想いを語り始める一方、魅子は竹内の演技へのダメ出しを開始した。


山科 晃一
1991年兵庫県神戸市生まれ。テレビ局勤務後、2019年東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。
映像制作会社、広告制作会社を経て映像/広告のディレクション及びシナリオを担当。
映画監督・脚本家・小説家・アーティストとして活動中。

あの灯に帰ろう

3/21(金) 11:56~

2023年/25分/監督:中川寛崇

本作は愛知県豊橋市にてオールロケを行った映画です。「繋がり」を大切にする地域の魅力に着目し、主演・プロデューサーの蔭山ひろみと、地元出身の中川監督を中心とした製作チーム、そして多くの豊橋の方々の協力のもと実現できたプロジェクトです。
本作は、おかえりと言える人がいることのあたたかさを描いた作品です。


中川 寛崇 (なかがわ ひろたか)
1992年4月29日生まれ、愛知県豊橋市出身。幼少期より俳優として活動し、大学では映画・映像制作を学ぶ。
2022年、長編映画『NOT BEER』で監督デビューを果たす。
現在は映画や映像作品の製作に取り組む傍ら、
城西国際大学メディア学部メディア情報学科の基幹教員として教壇に立つ。

サヨナラホームラン

3/21(金) 12:50~

2023年/68分/監督:山田雅大

コンビニで働くフリーターの松山は、野球とカラオケが趣味の三十歳。少しこじらせた性格で、毎日変わり映えのしない生活を送っている。そんな松山の職場によく訪れる、謎めいた女子高生がいた。ひょんなことからその女子高生と関わるようになり、少しずつ打ち解けていくが、彼女の抱える秘密が松山を狂わせていく。


山田 雅大
2002年埼玉県生まれ。
2024年、大正大学表現学部表現文化学科放送映像メディアコースのドラマゼミを卒業。大学時代に映画制作を始め、計3本の映画を制作。 現在はTVやWEBCMの映像編集会社でアシスタントとして働く。

チコ

3/21(金) 13:58~

2024年/9分/監督:シェークMハリス

愛犬のチコを亡くした中学2年生のハジメは走る熱意を無くし陸上部をやめてしまう。 朝、犬のリードを持って散歩したり、毛がついていないのに制服にコロコロをかけたり、チコがいた時の習慣が抜けずにいる。 そんなハジメを心配する母の鳴海と同じ陸上部だった雄介。 ハジメは再び走れるようになるのか。


シェーク M ハリス
1994年生まれ。東京都出身。母は日本人、父はパキスタン人のハーフ。中央大学経済学部経済学科卒。ニューシネマワークショップクリエイターコース修了。初長編監督作『遠吠え』が第17回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門他数多の映画祭に入選、アップリンク吉祥寺を始め全国で劇場公開される。

緑閃光

3/21(金) 14:07~

2023年/30分/監督:武部亜美

薫と美波は、美波の故郷である南房総へ向かっている。見れば幸せになれるというグリーンフラッシュを見にいくのだ。兼ねてより美波は、歯並びの悪い娘の歯列矯正を提案してくる。だが薫は首肯できない。美波自身の歯並びも悪いため、娘の矯正に賛成してしまっては美波を否定することになりはしないかと案じているからだ。


武部 亜美
普段はビルメンテナンス会社で契約社員として働いている。今作が3本目

Living

3/21(金) 14:55~

2024年/109分/監督:田中夢

バイトを辞めて5年が経つ弟は社会復帰に踏み出せずにいた。だがある日、父が倒れた。心配して父を介助する一方で弟の生活はおざなりになってゆく。弟が生き辛いのは親のせいだと憤る私だが、家族の反応は予想外のものだった。弟はどう生きるのか?弟の生活を追い、カメラを持った私が壊れかけた家族の過去と現在に挑むドキュメンタリー。


田中 夢
2003年より俳優として活動開始。マレビトの会、モメラス、遊園地再生事業団などの演劇作品、山科圭太監督『ボディ・リメンバー』、久保田誠監督『タートルハウス』などの映像作品に出演。2014年、立教大学現代心理学部映像身体学科入学。初監督ドキュメンタリー映画『アクト』を制作。

Switchback

3/21(金) 17:05~

2022年/95分/監督:岩田隼之介

愛知県の南に位置する大府市に暮らす4人の14歳。地域プロモーションの為にやってきた大人たちとのひと夏を契機に、それぞれが自分の見てきた現実を振り返る。知らなかった街の歴史に触れ、見えていなかった互いの背景に気づいていく。変化しつづける風景のなかで、個々が自らの考えを育んでいく姿を描いた長編映画。


岩田 隼之介
1988年愛知県生まれ。郊外を舞台に「生活と仕事」をテーマとした物語映画を作る。映像作家としてアートドキュメンタリーやミュージックビデオなどジャンルをまたいだ精力的な制作活動を続けている。猫派。

特別上映

自主映画にフォーカスを当てる山国映画祭では、独創性とパイオニア精神溢れる2作品を特別上映します。21日(金)のオープニング・ナイト上映に『ラ・ジュテ』、22日(土)に『セールスマン』を上映します。21日(金)『ラ・ジュテ』上映後は、同志社大学嘱託講師を務める村上真樹氏によるトークイベントを行います。

ラ・ジュテ

3/21(金) 19:00~
上映後、村上真樹氏によるトーク有

1962年/フランス/29分/カラー/ヴィスタ/モノクロ 原題:La Jetée 配給:ザジフィルムズ
監督・脚本:クリス・マルケル 撮影クリス・マルケル、ジャン・チアボー 製作:アナトール・ドーマン 音楽:トレヴァー・ダンカン
© 1962 ARGOS FILM


第三次世界大戦後のパリ、廃墟と化した地上を逃れ、生存者たちは地下に住処を求めていた。彼らは人類の滅亡を危ぶみ、時間を思いのままにすべく日夜実験を繰り返している。今回実験台に選ばれたのは過去に強い執着を持つ一人の男。彼は、少年の日に見たオルリー空港での惨劇、そしてある女の表情を忘れられずにいた……。全編静止画のみで撮り上げられた“ヌーヴェル・ヴァーグ右岸派”C・マルケル監督によるSF映画の傑作。

セールスマン

3/22(土) 12:30~

1969年/アメリカ/91分/スタンダード/B&W 原題:SALESMAN 配給:東風+ノーム
監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、シャーロット・ズワーリン 撮影:アルバート・メイズルス 編集:デヴィッド・メイズルス、シャーロット・ズワーリン
© MAYSLES FILMS, INC


1960年代終わりのアメリカ。ポール・ブレナン(通称アナグマ)とその仲間たちは、金色に輝く豪華版「聖書」(現在の物価にして約350ドル)を売るミッドアメリカン・バイブル・カンパニーのセールスマンだ。神と会社のため、今日も聖書を売り歩く。教会から紹介された悩める大衆をターゲットに訪問販売の旅へと繰り出す。孤独な未亡人、移民、生活が逼迫している家庭など、彼らは、さまざまな客に「売り込み」をする。ジョークを交えた おしゃベり、おだてたり強くでたりの駆け引き。安モーテル、煙いダイナー、郊外のリビング…。雪深いボストンから湿度の高いフロリダまで旅をする4人のセールスマンの姿を追い、アメリカの夢と幻滅を鮮烈に描きだす。

ローカル×映画祭

地域密着型の山国映画祭では、ディープに”山国”を散策する「山国町歩きツアー」。当地の伝統芸能や郷土料理、地域住民、山国映画祭ノミネート監督達が集う「山国映画祭交流会」を開催します。

山国町歩きツアー

3/22(土) 12:30~
先着20名限定 小雨決行


第二回山国映画祭におけるプログラムの一環として、山国町歩きツアーを開催します。大小無数の甌穴(おうけつ)が約2kmに渡って峡底に広がっている国指定天然記念物「猿飛千壺峡」、山国の高千穂峡とも賞される「魔林峡」等の絶景スポットを歩きます。また、明治19年、九州で初めて献体を申し出た山本登久さんと地元医師による献体解剖の物語と墓をたどります。郷土の観光ガイドの案内の元、知る人ぞ知る山国町を巡る貴重なツアーとなります。

山国映画祭交流会

3/22(土) 18:30~
コアやまくににて開催 / 入場無料


山国神楽の上演。地元の新鮮な食材を使った屋台の出店。地域のお祭りの様な交流会となります。どなたでもご参加いただけます。

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